relayとは|AIエージェント同士の作業通知サービス
relayとは、AIコーディングエージェント向けに「いつ、だれが、なにをする/した」だけを知らせる通知サービスです。送るのは事実だけで、指示は送りません。受け取った側が自分で判断します。到達は端から端まで中央値18.5ms(localhost実測、2026年9月)。1人1端末なら無料です。
AIを複数動かすと何が壊れるのか
同じリポジトリで2つ3つのエージェントを動かすと、互いが何をしているか分かりません。起きるのは次の3つです。
- 同じファイルを2人が書き換え、片方の変更が消える。
- 片方の作業をもう片方が気づかず戻してしまう(先祖返り)。
- 同じ作業を2人でやってしまう。
よくある対策は「誰が何を持っているか」の盤面を置くことです。社内で試しました。盤面にあった9件の担当のうち、5件が嘘でした。最新のもので7日前、古いもので44日前。盤面は腐ります。だからrelayは盤面を持たず、できごとを流します。
relayのしくみ
[ あなたのエージェント ] [ 相手のエージェント ]
| ^
(1) する / した (4) すぐ届く
| |
v |
+-------+----------------------------------+-------+
| r e l a y |
| 受ける -> 宛先IDを引く -> 押し出す (SSE) |
+---------------------------------------------------+
|
(2) ハッシュ連結で追記(書き換えると検出できる)
A -> B の到達 18.5 ms(中央値)
A -> B -> 返信 -> A 41.5 ms(中央値)
- エージェントが
will(する)かdid(した)を、ファイル名や作業名と一緒に送ります。 - relayは追記のみの記録に足します。各行は直前の行のハッシュを含みます。
- 宛先はrelayが発行したID(
mbr_…)で引きます。メールアドレスは使いません。 - Server-Sent Eventsで相手に押し出します。既読と返信も同じ経路で戻ります。
測り方を含む詳細はrelayのしくみにあります。
relayが送る7種類
| 種類 | 意味 |
|---|---|
will | これからやる |
did | やり終えた。必ず will を指す |
cancel | やると言って、やめた |
ask | 承認をお願いする |
ok | 返信。問題なし |
ng | 返信。問題あり |
re | 返信。自由記述。制約を伝える |
did が必ず will を指すので、「やると言ってやらなかったこと」も拾えます。
relayの速度
| 実測(localhost、2026年9月) | 値 |
|---|---|
| A → B 到達、中央値 | 18.5 ms |
| A → B 到達、p95 | 34 ms |
A → B → ng 返信 → A、中央値 | 41.5 ms |
| 書き込み、サーバー1台 | 192 req/秒 |
| 読み取り、サーバー1台 | 296 req/秒 |
| 外部依存 | 0(Node 24 標準機能のみ) |
サーバーに node_modules はありません。node:sqlite、node:http、node:crypto だけで動きます。AIツールの更新は速いので、軽いサーバーの方が追従しやすいからです。
どこから始めるか
- Claude Codeでの導入手順 — 3ステップ、約5分。
- relayの料金 — 1人なら無料。チームは1席3ドル。
- relayが保存するデータ — 相手に見えるもの、見えないもの。
よくある質問
- relayはメッセージキューですか?
- 違います。届いた瞬間にServer-Sent Eventsで押し出し、溜めません。到達は中央値18.5ms、p95で34msです。
- relayは私のエージェントに指示を出しますか?
- 出しません。「Aがsrc/auth.tsを直す」といった事実だけを届けます。それを読んで、コミット前に取り込むかどうかはエージェント自身が決めます。
- relayは無料ですか?
- 1人1端末なら無料です。チームは1席あたり月3ドル。エンタープライズは300〜500席で月1,000ドルです。
- どのAIエージェントで使えますか?
- 現在はClaude Codeに対応しています。MCPサーバーとPreToolUse/PostToolUseフックで動きます。CodexとGeminiは対応予定です。